SSブログ

O・N・GA・KU…と書くと、なんだか昔のテクノポップを思い出します [漫画]

まずは近況から。
先日、何度も催促して、ようやく貸していた漫画を返してもらいました。
で、さすがに迷惑をかけたという自覚はあったのか、先方も、モノを送付した旨の連絡と併せて、お詫びのメッセージもくれたのですが、そこでちょっと引っかかる表現が。

いや、確かに悪いと思っているようで、お詫びは述べているんです。…いるんですが、その中で「忙しくて」という一文が。
忙しいて。あんた、自分で返却する日を言ってて、その日に送付しない理由にならないでしょ(ちなみに、返ってくるのか怪しかったので、返却すると言っていた日から計算して、物が到着するであろう日に、こちらから送付したか否か、確認かつ催促の連絡を入れました)。
それに、その前、「3月中に返却する」旨言ってたみたいだけど、返してもらったの、4月も末なんですけど。それも、こちらから催促しなかったら、今回だって忘れずに返してた? 多分、返してないよね。返す気があったら、何か月も前に、催促されずに返してるだろうから。
だいたい、去年から、何度も催促してたけど、催促するたびに「忘れた」と言われる身になったことある?

…まあ、どうにか回収したからよしとする、というか、もう忘れたいです。
思い返すだに腹が立ちますので。


さて、この辺りからは、タイトルに沿った話を。先に自分から書いてしまいますと、タイトルが妙なノリになってますね。まあ、それはともかく。

昔のテクノという辺りにも関連しますが、「おんがく」という言葉を耳にすると、私には思い出される曲があります。
その曲とは、「Ballet Mecanique」という、坂本龍一の曲。私がよく聴いていたのは、高校の頃。坂本龍一のベスト版「Gruppo Musicale」に収録されていたものになります。

確か、この曲、NHKの番組「未来派宣言」のテーマ曲として採用されていたものではないかと思います(「未来派宣言」視聴したことがないので、正確ではないかもしれませんけども)。同番組の宣伝のBGMとして、しばしばかかっておりましたから。
規則的な、カメラのシャッター音のような音が混じる機械音と、可愛らしい鉄琴の音のサンプリングなんでしょうか、の旋律が反復されるのがすごく好きでして。

で、なんで、「Ballet Mecanique」を思い出すのかと申しますと、歌詞の最後の方に、「音楽 いつまでも続く音楽」云々というものがあるから、というだけなんですけども。


私は音楽通などでは決してなく、音楽的な素養も、学校で習うそれ以上のものもない程度なのですが、音楽を聴くのは好きだったりします。

ただ、カラオケは…、気恥ずかしいものがあるので、あまり…、だったりします。加えて、発声の仕方が悪いのか、すぐ喉を痛めて、翌日、軽く風邪を引いたくらいのダメージが残ります。
…喉自体が弱いんでしょうかね、長話を2、3時間しますと、やはり同じように喉にダメージが残りますし。…あれは、アルコールを入れて喉が荒れているところに、かなり大きな声(飲むと耳が遠くなりまして、私)で話すから、かもしれませんけども。

まあ、それはともかく。カラオケが苦手という割に、仕事場で、作業をしている際には、気付くと、鼻歌を歌っていたりします。先日も、自分では意識せずに鼻歌を歌っていたようで、人から「ご機嫌ですね?」と指摘され、そのとき自分が鼻歌を歌っていたのに気付きました。

思い返してみるに、この何となく鼻歌を歌う癖、昔からあるようで。
中学の頃、同級生に「粋狂くん(いや、もちろん実際には本名で呼ばれましたけど)って…。授業中に鼻歌歌ってて、変~!」とかいわれて、気味悪がられたことがあったなぁ、と思い出しました。

音楽的な素養、などということも書いたついでに。
楽器が弾ける・吹ける・使える、歌が上手い…、羨ましい限りです。私は、なにひとつ、まともにできるものがないです。
そういった音楽的な何かがあると、人生が豊かになる、そんな気がします。もうね、音楽に関して何か出来る人、羨ましいです。

そんな訳で、音楽を取り扱った漫画なども、かなり好きでして。実際、結構素晴らしい作品が多い気がしますが、いかがでしょうか。ちなみに、音楽を扱った作品について、私は非常に好きなものですから、基本的に評価が甘めです。

で、今回はその辺りを少しピックアップしてみようかと。


ということで、前置きが非常に長くなってしまいましたが、まず、この作品から。

■岩岡ヒサエ「オトノハコ」(講談社)
どんな話というと、こんな感じ。
主人公は、高校に入学したばかりの田辺きみという女の子。ちょっと憧れはあるものの気後れして、入るか否か躊躇していた合唱部が、部員不足のため存続の危機に瀕していると聞き、思い切って入部して…、という話。
基本の流れは、合唱のコンクールに向けての活動を描いているのですが、その間に、ほのかな恋の話などが入っています。

ちなみに、冒頭で書きました、長らく返ってこなかった漫画のひとつが、この「オトノハコ」でした。
すごく好きな作品です。私個人は、岩岡ヒサエの作品の中で、この作品が一番好きです。「神戸在住」と並んで、思い出したときに読み返せるよう、手許においておきたい作品でもあります。


■宇佐悠一郎「放課後ウインドオーケストラ」(集英社)
あまり、有名ではないのかもしれませんけれども(といいますか、宇佐悠一郎の他の単行本を私自身知りません)、ジャンプSQで連載されている作品になります(現在、3巻まで刊行されています)。

蛇足ながら。SQというと、ちょっと前の週刊少年ジャンプに連載を持っていた漫画家であったり、月刊の方から流れてきた八木教広浅田弘幸であったり、古屋兎丸神尾葉子であったり、有名どころも結構見かけるのですが、若手(?でいいのかな)も結構見受けられまして。
上記の「放課後…」以外には、助野嘉昭「貧乏神が!」辺りなどは、結構人気があるのかなぁ(というより、「放課後…」よりも、こちらの方が人気ありそうですね)、という気がします。

さて。話を戻しまして「放課後ウインドオーケストラ」。
こちらも、「オトノハコ」同様、高校の弱小の部活を描いた作品になりますが、こちらは、タイトルにオーケストラという言葉が入っていることからお分かりかと思いますが、部活動はブラバンになります。

こちらのあらすじはこんな感じ。
予算と結果との関係から、存続が疑問視されて、廃部の危機にある吹奏楽部。その吹奏楽部に入部を希望している女の子に一目ぼれした主人公が、楽器未経験ながら、女の子のため、その場の成り行きから、いきなり部長として奮闘する羽目になる、という話。

気になった女の子のためという辺り、いかにも少年漫画らしいですね。絵柄は、系統としては、叶恭弘に似ている感じでしょうか。結構見かける系統の絵柄ではないかと思います。それで、女の子が全般に可愛いという辺りも、少年漫画な感じです。
話としても、結構ありがちといってはなんですが、真新しい感じがする作品ではないのですが、個人的には結構好きな作品です。
…クチコミでしょうか、地味にじんわりと人気が出てきているような気がするのですが、それは単に私の贔屓目でしょうか。

 


■河原和音「青空エール」(集英社)
小さい頃に見た甲子園の中継で映された、スタンドで炎天下の中演奏するブラスバンドにあこがれて、初心者にもかかわらず名門ブラスバンド部に入部する女の子のものがたり。

主人公の娘さん、よくくじけたりするんですけども、周囲の励ましだったり、自らの勇気を振り絞ったりで、健気に頑張るさまが描かれるんですが、読んでいると、その健気さは、オッサンにはまぶしく感じられ、かつ涙腺が緩んでしまいます(…ただ、私には、こんなピュアな心を持っていた時期はないです)。

人様がいる中で、少女漫画を読んで目をウルウルさせるオッサンは見目麗しくないので、外で読めない作品です。…そもそも、いい年したオッサンは、あまり少女漫画自体、読まないのですけれども。

 


以降は、ちょっと一般化した話などを。
私が、音楽を扱った漫画が好きな理由はほかにもありまして。

漫画は、ご存知のとおり、基本的に音が出せません。表現としては「こんな音が出ています」という、文字や絵に変換して音は描かれることになります。
この変換(に加えて、ステージ独特の緊張感のある空気、といえばいいのか、雰囲気といえばいいのか、その辺りの描写も含めて)をいかにし、上手く伝えるのか、というところに工夫なりが必要となってきます。
漫画として面白くするのは当然として、この変換の手間がありますので、音楽を扱ったものには、特有の難しさがあるのではないかと、そんなことを思います。
で、私の好みになりますが、こういう難しさのあるものを題材にするということ自体にも好感を覚えるのですが、音楽的な描写をいかにするか、というのを見るのも好きだったりします。

特有ということでも、ひとつ。ある特定の分野を扱った作品というのは、その分野になじみのある方が御覧になることが結構ありますね。不肖わたくしめなどは、法律関係の話は、一応普通の人様よりは、ほんの少しばかりなじみがありますので、この辺りを扱った作品を見ると、結構手にとって読みますし、また、法律に疎い方よりも、気付く点が多く、より深く読めたりもします。

それで、音楽に関しては、私なんぞは、自分自身にはそういった経験はほとんどないのですが、演奏であったり、合唱であったりの独特の雰囲気を知ってらっしゃる方からすると、自分の経験と照らし合わせて「そうそう!」となったりして、こういった音楽を扱った作品を、もっと楽しめそうですね。…逆に、上手く表現されていないと「描写が甘いなぁ…」と、厳しい目で御覧になるのかもしれませんけれども。
それで、ネットなどに、この辺りの感想などを書かれる方も結構いらして、そういった感想を拝見して、「この辺りの描写は、玄人が見ても上手く描けているのね」とか、「漫画ではこう描かれているけども、実際にはこうなのね」とか「この辺りは、描写が甘いのね」などと、自分の目では分からない側面からも楽しむということができるという、副次的な楽しみが、他のジャンルよりもあるように思います。

この辺りで、漫画に限らず、音楽に関する雑学的な知識の獲得につながったりすることがあって、それがなんとなく、他の分野にはない充実感につながり、その「お得感」から、私はこういった分野の作品が好きなのかなぁ、と。

…そういえば、雑学的な素養がそこかしこに感じられる作品、好きだな、私。


なんだか、だらだらとした、しまりのない文章になってしまいましたが。この辺りで締めに向けて。
今回上げた作品以外にも、さそうあきら「神童」「マエストロ」、最近の作品の中ではもっとも有名な「のだめカンタービレ」、しばしば連載が中断するので、遅々として話が進まない、一色まこと「ピアノの森」などもありますが、これからも、音楽を扱った面白い作品が出てくるのか、楽しみにしたいものです。

ということで今回は、「いつまでも続く音楽」(坂本龍一「Ballet Mecanique」)という話。

追記:
本文とはまったく関係のない話ですが、ちょっとした拙ブログの近況など。
最近、妙に閲覧数が増加(いや、もともとが非常にひなびたものですので、高が知れているのですが)しておりまして。何かと思いましたら、理由は「ザワさん」でした。先日、単行本が出ましたね(無論のことですが、私の手許にも単行本あります)。なもので、再度「ザワさん」バブル到来、のようです。
こちらの拙ブログには、大したことを書いていないので、ありがたい反面、非常に恐縮でございます。
「ザワさん」の単行本、ちょっと残念なのは、初出に関しての記載がないことでしょうか。最近の単行本は、結構記載されていることが多いのですが、ザワさんには…、見つけられませんでした。いや、いちいち「これは、いつ掲載されたもの?」などと確認したりはしないのですが、なんとなくあった方がありがたい気がするものですから。


nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:コミック

nice! 0

コメント 2

アリス

のだめ以外にも、音楽を扱った作品、たくさんあるのですね。
私はひたすら、のだめを繰り返し読んで、はたで見ている主人は、呆れています。
知らない楽曲が使われていることも多々あるので、知るきっかけになりました。
by アリス (2009-05-05 20:00) 

粋狂

>アリスさん
 そうですね。「のだめ」に限らず、音楽を扱った作品は結構あるかと思います。今回、私が挙げたものは、ふと思いついたものを書かせていただいたもので、図らずも学校の部活に関連するものになりましたけれども、部活に限定せず、また音楽のジャンルを変え、ロックなどまで広げると、さらに多くなるかと思います。

 …私自身は未見ですけれども、「デトロイト・メタル・シティ」も、ジャンル的には音楽に分類されますでしょうし。
by 粋狂 (2009-05-06 17:25) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

目を醒ませ!終了… ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。