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野球を科学する、とは? [野球]

どうでもいい愚痴をひとつ。
So-net BlogのRSS更新通知がおかしいです。全部が全部ではないんですが、きちんと更新の通知が来ないんですけど…。不具合の連絡もないし、私のとこだけなんかなぁ。しかし、えらい迷惑な話ですね。最近、更新がないなぁ、と思ってちと見てみたら、大量に書かれていて、こちらが不義理をしたみたいな、そんな気分です。

そういった愚痴はさておきまして、今回は、先日は、プロ野球はパリーグが開幕しましたし、今日は春のセンバツ高校野球も始まりました。そんなことにちなみまして、久々に野球の話なんぞをしてみようかと思います。


高校野球と、プロ野球共に少なからず関連する選手といいますと、とりあえずキャンプ情報ではやたら名前を目にする機会が多かった中田翔でしょうか。

いつだったかのオープン戦では、横浜から読売に移籍したクルーンに軽くひねられてましたね。得意とする直球に手も足も出ず…のようで。さすがに、強気のコメントはなかったですね。
思うに、今のところ、今年からバリバリに活躍できるとは全く思えませんけれども、どうなんでしょう。とりあえず、二軍スタートのようで、球団の態度としても、客集められれば、後は成長しようとしまいと、知ったこっちゃねぇや、という客寄せ目的で獲得してみた、という態度ではないようなので、まあ、悪くはない、としておきましょうか。

しかし、中田を見ていると感じるのですが、オリックスに入ったものの鳴かず飛ばずのまま引退した、平安の川口のような印象とかぶるんですが、それってぇのは私だけなんでしょうか。

川口と中田で、印象がかぶるのは、ビッグマウスだのと何だのといわれた、その言動からでしょうか。
ただ、中田だって、インタビューされれば、そこはプロ(しかも新人)ですから、サービスというのもあるでしょうし、変に弱気だったり、妙に謙遜してのコメントなんざ、できないでしょうし、変にかしこまったコメントというのも、「若いのに元気ないなぁ…」と思われるのも、得にはならないでしょうから、ある程度虚勢を張るのは当然な訳で。
「まだ、プロとしての実力不足なんざ、本人だって、よく分かってるだろうに。下手に聞いてやるなよ、可哀想に…」と私なんぞは思います。

ただ、ファンの方には悪いですが、今のところ、あんなん、「扇風機」にしかならねぇでしょ。振るまでにも至らないから扇風機にもならない恐れすら…。
高校時代に見た限りでは、何というのか、いろいろと弱点が多いような印象があって、脆いんじゃないかなぁ、という気がして、しょうがないんですよね(じゃあ、お前やってみろといわれても、上手いことできる訳ではないですけれども)。


ところで、結構前になるでしょうか、オープン戦における、彼と楽天田中将との対戦で、中田は「(四球を選んだ)自分の勝ち」である旨、発言したとか、しないとか。

でもって、これを「四球? 打ってもいないのに勝ちだって? はっはっは。何を馬鹿な」といった感じで、批判する方もいたようです。
ですが、この批判というのは、中田の実力云々は抜きにして考えると、的外れのような気がしないでもないです。
というより、私は的外れだと申し上げたかったりします。

四球であろうと出塁したのですから、中田のこの言い分は正しいように、私は思うからです。

別に、これ、私が中田を擁護したくて言っているのではなく(私自身は、前述の通り、現時点では、中田を大した選手に思えません。日ハムは好きですが、「なんで中田? しかも、田中幸雄―私は、田中幸雄のファンでした―の背番号を譲り受けた? 大丈夫かよ…」と思いましたし)、ここ数年で、言われることの多くなった「新しい基準」にのっとって考えれば、中田の言い分が正しいからです。

最近の新しい基準というのは、先日、NHKで日米を比較する番組内で紹介されていた、レッドソックスの野球選手の価値の判断基準になりますけれども、出塁率、長打率、盗塁等を使って、ある数式に当てはめ、その数値の高さで選手を判断する、というものです。

出塁率、長打率、盗塁…。これらの要素というのは何か?と考えますと、つまるところ、野球というのは「点が入ってナンボ」のゲームですから、「その選手がいかに得点に絡む可能性が高いか」、というものを、客観的な数値にしようとしているものだといえます。
アウトにならず、出塁すれば、得点の可能性がありますゆえに、出塁率が関わってきます。また、一塁にいるより、二塁、三塁に進んでいた方が得点する可能性は高くなります。ゆえに、より先の塁に進める能力として、長打率、盗塁が関わってくると、そういうことです。

で、言わずもがなの話になりますけれども、四球は、出塁率に関わりますので、よく四球を選ぶ選手はそれだけ出塁率が高く、いい選手という判断が下されます。ゆえに、中田の言には根拠がある、という結論になります。

ちなみに、基本的に、打率より、出塁率というのは、若干数値が良いくらいなのですけれども、たまに、この数値がかけ離れている選手も見かけられますね。
東京ヤクルトガイエルの去年の成績は、打率はさほどでもないのに(なもので、あまり高評価されていませんでしたが)、それに比べて出塁率が異様に良かったように記憶しております(今年、読売に移籍したラミレスよりもいいくらいの出塁率のような気が)。…死球が多かったからでしょうかね。


さらに蛇足ながら。気付いた方もいらっしゃるかと思いますが、犠打というものはこの基準には含まれてきません。少なくとも現在分かっている範囲では、犠打による得点効率のアップは、特にない、ということになります。進塁させた代わりにアウトカウントを1つ差し出すのは、プラマイゼロなんでしょうかね。アウトカウントをやらなければ2点取れるところ、1点にしかならないから、というのもあるかもしれません。
ただ、私自身は、犠打というのは、あまり好きではなく、必要最低限、でいいのではないかと思っていますので、このデータはちょっと嬉しかったりします。

犠打について少し。さきのセンバツの優勝校、常葉菊川の犠打の少なさは、単にイケイケということではなく、犠打の有効性に疑問を持ったからかもしれず、そうだとすると、なかなか革新的といいますか、思い切ったことをするなぁ、と思いますね。
他の学校よろしく、横並びにバントして失敗なら、失敗は失敗でも「まあ、仕方ないか」で済んでしまうところがあります。それが、強攻策の失敗となると、批判されますから。
…ですが、考えてみるに、それってぇのはおかしいですよね。

バントの失敗も、同じように責められるのであればともかく、強攻策の失敗も、バント失敗と同じように、策が失敗に終わった、というだけなんですから。
どう考えてもほぼ100%失敗する、くらいの確率であるというのなら、強攻したらいかんでしょうけれども、バントしても得点の効率としては変わらないのであれば、強攻というのも、策のひとつとして考えるべきではないかと。
バントの構えをして、バントもあるように見せて、前進守備にさせたうえで、その後強攻、などは、守備の間が抜きやすくなるでしょうし…。

バントなどは、私なんぞは特にそう感じるのですが、「常識的」であっても、それが正しいという保証はないように思ったりしますが、いかがでしょう。
…あと、よく目にする左打者に対するワンポイントの左投手とか。あんなん、右投手出して打たれたときの言い訳にしか思えません。変な常識に凝り固まってはいかん、と思うのですよ。


新しい判断基準に話を戻しますと、投手の価値の判断基準というものもありまして、こちらは、防御率ではなく、主に、四球の少なさ、奪三振の多さ、それと、これは触れられていなかったかな、被長打率の低さ(あ、でもこれは、アスレチックスの判断基準かもしれません)にあるそうです。
何故、四球と奪三振なのかと考えるに、おそらく、投手個人の責任の下、どれだけ(得点に絡む可能性のある)走者を出していないのか、という判断の指針となるからではないかと思います(当然ながら、得点に絡む可能性の低い方が、『いい投手』という判断になります)。

この基準からすると、レッドソックスの岡島は、実はかなりいい数値でして、レッドソックスが岡島を獲得したのには、それなりの根拠があった、ということになります。無論、去年のような働きまでは予想していなかったでしょうけれども、ある程度の活躍は、予期していたところもある、ということでしょう。

ちなみに、岡島が活躍した際に、日本の某野球解説者(誰とは申しません)が、「あんな、日本でもそこそこしか活躍していない選手が、活躍するなんて、メジャーも大したことない」旨発言していたのを、私は耳にしたことがありますけれども、日本での評価が、過小評価だった、とは思わないんでしょうかね?

ところで、投手の判断基準として、防御率で判断するのでは、何故駄目なのかというと、その投手の所属するチームの守備の良し悪しに影響を受けてしまうため、正確なデータとは言いがたいから、ということのようです。


ちなみに、現時点では、守備力というものは、具体的な数値にすることは、あまり上手く行っていないようです。
関連するものとしては守備率、というものは現在でも、確かに存在するのですけれども…。
守備率というものは、存在するのですが、その内容というのは、選手が守備に関わった回数のうち、失策をしなかった率のことでして、こんな数値で表されます。

守備率=(刺殺+補殺)÷(刺殺+補殺+失策)=(刺殺+補殺)÷守備機会 

すなわち、守備範囲が広くて、積極的にボールを取りに行って、届いてしまった場合エラーがついてしまい、守備率はその分落ちます。逆に、守備範囲が狭く、ボールに届かなかった関係で失策はつかないけど(消極的な守備でもって、ボールに関与しないと、守備機会にカウントされないので、守備率の計算に関わってきません)、実質的にエラーをしているにも関わらず、守備率はいいということになったりします。このように、守備率には、数字には表れない、実質的な問題があります。

また、守備率ではない、守備の客観的数値化については、守備範囲の広い・狭い、イージーなミスによってエラーをしたか否か、守備のポジショニングの良さなども考慮に入れるとした場合、そのポジショニングは、誰の判断で行っているのか等、いろいろな要素が絡んでくるでしょうから、数値化は難しいよなぁ、というのは素人の私にも分かります。
確かに、上手い・下手というのはあるのは分かるんですけど、顕著な場合ならともかく、微妙な差異は分からない、と。今のところ、守備とはそういうものな訳です。

…余談ながら、そんなものですから、WBCの頃だったか、日本のチーム編成の際に、「守備も考慮に入れて…」という話が挙がっていたんですが、「そんな曖昧なものを導入せんでも良いのでは?」と思ったりしましたけども。…まあ、優勝したので、結果オーライですね。


攻撃の方に話を戻しまして、実は、野球中継などでも、去年辺りからでしょうか、解説者も人によっては多少は勉強しているのか、「出塁率が…」というような発言をするようになっていたんですが、この変化、皆様は気づいていらしたでしょうか? 私は、ちょっと自慢入りますが、気付いておりましたよ、ええ。

まあ、私の場合、私の兄から「面白い本があって…」と、紹介されたから、というだけなんですけれども。

ちなみに、その本とは、「マネー・ボール 奇跡のチームをつくった男」(マイケル・ルイス/著 中山宥/訳 ランダムハウス講談社いう本になります。
ここ数年は、成績が芳しくないのですが、一時期、球団の年俸総額が下から数えた方が早いのにもかかわらず、毎年のようにプレーオフに進出していた、オークランド・アスレチックスのGMビリー・ビーンと、それに関連して、新しい判断基準について少し触れた本です。

さらに蛇足ながら、日本でプレーしたことのある選手の名前もちらほらと見受けられたり(横浜に在籍していた、ビル・セルビーとか)、今現在、レッドソックスのGMをしている、テオ・エプスタインの名前も挙がっていたりして、なかなか、興味深いものがあります。

でも、なんというんでしょう、こういう新しい野球の見方について、解説者にしても、TV局にしても、もう少しクローズアップして、取り扱ってもいいように思うんですよ。
揃いもそろって馬鹿ばかりなのか、旧態依然として、野球人気は落ち込んでいて…、とか言う前に、もうちょっと、「野球というのは、エキサイティングなところがありますよ」という紹介をするために、勉強しろと申し上げたい。

また、新しい野球の見方に関連するところでは、楽天野村さんのIDなんかが有名ですけれども、野村さんだけでなく、もっとデータの活用というものがあるような気がしないでもなく。何か新しい判断基準やデータの活用方法の模索というものに、力を入れてみてもいいのではなかろうか、そんなことを思います。
特に、選手の獲得などに金を掛けられない球団などは、「隠しだま」の発掘を、偏見も混じる可能性の高い主観によるのではなく、ある程度客観的なデータ、基準を立ててみると面白いのではないでしょうか。

…どうせね、金のある某球団なんぞは、旧態依然の巣窟のようなところですし、そういった研究に勤勉な訳はなく、「業界の常識」になってから乗り出すくらいでしょうから、それを何年も先んじれば、「金をかければいい、という訳ではないんだ」ということを見ることができて、貧乏人の私なんぞは胸のすく思いがして、嬉しいんですけどねぇ…(広島や、楽天日ハム東京ヤクルト横浜辺りがやってくれて、成果が出るとすると、個人的には非常に嬉しかったりします)。


ということで、今回は、私は、自分のことを「いやいや、全然マニアックじゃないですよ?」と、常々マニアックとの認定を否定しているんですが、人からマニアックだといわれる所以が垣間見える、そんな野球に関する話題を、つらつらととりとめもなく書いてみた、という話。
…いや、でも、この程度の話は、そんなにマニアックじゃない、と個人的には思っておりますよ、ええ。


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