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私的趣味全開! ―野村宗弘「とろける鉄工所」― [漫画]

ちと訳がありまして、最近身辺が忙しかったため、久しぶりの更新になります。
なにゆえ忙しかったのかは、年明けいくばくかしたら、明かせるかと思います。多分、現時点で明かしても赤っ恥にはならないかと思うのですが、まあ、きちんと確定してからご報告申し上げたいと思います。
…無論、人様にとっては重大な発表ではありませんので、変に期待をされても困りますが、ちょっと報告を楽しみにしていただけると、私個人は非常に嬉しいです。


さて、それはともかく、マンガヨミなどと銘打ったブログの割に、最近、漫画についてのエントリがありませんでしたので、今回は漫画について書こうかと思います。

で、最近読んだ単行本になりますが、野村宗弘「とろける鉄工所」(1)(講談社)について書かせていただこうかと。
 帯の紹介によれば、「鉄工所を舞台にした、ハートウォーミングコメディ」
 確かに、この紹介、作品を端的に表しているように思います。
 自身の経験に基づく作品でもありますね。

 カバーについても。
 凝っているというのとはちょっと違いますが、ブルーカラーっぽいチープな色調でまとめて、「らしい」感じに仕上げていて、作品を端的に表している感じがあって好印象です。
 実際、私は、カバーが気に入って、「こんな作品かな?」と思って手にとってみて、そのイメージどおりの作品でしたし。カバーを見て、気になった方は、読んでみると宜しいかと思います。…思いますよ?

 感想などを述べますと、「鉄工所」の日常を描いた作品なので、そちらにお勤めの人にとっては、「あるある」なんでしょうけれども、私には、全く縁のない世界の話が展開しています。
 ただ、その縁のない世界の日常を垣間見ることができるのは、本当に面白いです。こういう、知られざる日常を描いた作品、自分が知っている世界でも、そうでなくても、好きですね。…つまるところ、いわゆる日常漫画が好きなだけ、ともいえますが。

 また、作品の舞台は広島でして、広島弁でのやり取りや、カープLOVE!な話が所々に出てきたりするのもいいですね。ニヤニヤして読んでしまいます。

 また別に、主人公にあたる北さん(作者自身を投影しているのかなぁ、と思ったりするのですが、実際のところ、どうなんでしょう)の奥さんや、小島さんの娘さんを見るに、思うことがあります。

 こういう、とある男性が主人公の、日常を描いた作品において、主人公の奥さんであるとか娘さんとか、男性を支える立場にある女性には、すごく可愛い人が多いんですよね。ここがまたいい!
 余談ながら、福満しげゆきの奥さんも、すごく可愛いと思うんですよ、私。

 この、支える女性の可愛さがなくても、作品として成り立っているし、それだけでも十分面白いのですが、女性が周囲にいることで、面白さが増すような気がします。
 で、これっていうのは、作者の経験などに基づいて作品が描かれる場合、自分を支えてくれる女性に対する感謝も入っているのだろうか、などと思いますが、実際のところはどうなんでしょうか。私個人は、適当な妄想を交えて「やっぱ、愛よねぇ…」などと、オネエな感じでつぶやきたくなってしまいます。

 さらに、勝手に断言してしまいますけれども、「とろ鉄」のファンの方の多くは、北さんの奥さんのファンでもある、と思うんよ(←作中の広島弁?)。

 あ、作品中の女性以外についての話についても少し。
 溶接の競技会の話があるんですが、ああいう、現代の匠な話というのか、「手に職」な話、これもまた、すごく好きです(この回の小島さんのオチはある程度読めるんですが、笑えますし)。


 実際に、若手の世界大会をNHKの番組か何かで見たことがありますが、あれは面白かったです。同じ番組を御覧になって、記憶に残っている方、いらっしゃるでしょうか?
 匠な話のひとつとして、番組で紹介されていたものですが、まずオレンジの塗膜を作り、その上に黒の塗膜を作って、その後、0.何ミリという黒の塗膜だけを削り出して、下地のオレンジの塗膜を残す技術を見ましたが、あれには本当に驚嘆しました。ああいうものを見ると、「人の能力ってすげぇ!」と、しみじみ思いますね。

 番組中、話の中心となる世界大会の出場者は、課題として与えられた設計図から部品を製造する、という分野の競技に参加したんですが、その方、大会本番で「出題された課題の図面が誤っているのではないか? この図面通りに作ったのでは、機械が動かないのでは?」と指摘して、課題の数値を修正させて、それまでの大会を通しても最高得点を出して優勝するんですね。この場面が特に印象的でした。

 課題がもし問題なければ、その指摘は、自身が図面を完全に見誤っていることを吐露することに繋がりますし(無論、大減点となり、絶対に勝てない)、課題が誤っている前例などないので、自分が本当に見誤っていないのか、本当に悩んだと思います。
 それでも、自分を信じて指摘し、最高の結果に…。すごく恰好良かったです。


 …あ。話が随分と逸れました。
 私が、作品に関連して思い出したNHKの番組はともかく、「とろける鉄工所」、今年読んだ単行本の中でも、かなり出色の出来で、お気に入りの作品がひとつ増えました。
 こういう出会いがあるから、マンガヨミは止められないなぁ、と思います。

 同じ感想を持っていただける方、絶賛募集中でございますので、一度御覧戴けると嬉しいです。

 ということで今回は、「手に職を持った職人LOVE!」な一面を私は持っております、という話。いや、本当に恰好いいですよね、職人さん。憧れます。分野違いながらも、そういうエキスパートに、私もなりたい、心底そう思います。


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